王子様じゃナイト!
高校生になって2年目の今、アイツは迎えにきてくれるのかな?

「なんて、ね」

新調したてのスカートのプリーツを綺麗に直し、鏡の前の自分を眺めた。

あれからまったく変わらない自分。

「……ほら、早く学校行って先生方に挨拶でもしてきなさい!」

「はいはい!行ってきます!」

リビングから聞こえるやかましい母さんの声に返事をし、
慣れない規制の靴をはいて玄関を出た。

外は満開の桜が咲き誇っている。



今日は転校初日。新しい学校生活のはじまりだった。
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