俺様男に心乱れて
私もコーヒーを一口すすり、ひとつ大きく息を吐いた。

「聞いても笑わないでほしいんだけど…、私はあなたが…好きなの」

とうとう言っちゃったわ…
私は恥ずかしくて、すぐに下を向いた。

でも、亮介さんの反応がない。笑われはしなかったけど、例えば『うそだろ?』とか、『やめてくれよ』とか、そういう反応を予想したのだけど…

恐る恐る顔を上げると、亮介さんは、普通の顔をしていた…

「え?」

「どうした?」

「聞こえた?」

「聞こえたよ」

「どう思った?」

「どうって…何を今更、って感じかな」

「知ってたの?」

「もちろんだよ」

私は亮介さんの平然なその態度に、ムカッとした。
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