俺様男に心乱れて
な、何でそんな事まで…!

「調べたんですか!?」

「噂を耳にしただけですわ。間違いでしたらごめんなさい」


「りょ、亮介さんは、そんな私でも愛してくれています」

「それが何よ。どうせ一時の気の迷いに決まってます」

「私は…何の役にも立たないけど、亮介さんが安心して帰れる、暖かい家庭を築きたいと思ってます」

「ふざけないで!」

倫子さんが突然大声を出し、私はその声にビクッと肩を揺らした。

「そんな事は、一般人が言う事よ。あなた、亮がどんな立場の人間か分かって言ってるの?」

「………」

「北島グループの御曹子なのよ。将来は日本経済の中枢を担う人なの。それと…」

倫子さんのトーンが少し低くなった。
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