俺様男に心乱れて
ウィスキーをロックでか…

確かにそうだ。
普段は水割りを飲むのに、夕べはもっと濃いお酒で酔いたくて、無茶飲みしてた。

「案の定あんたは酔い潰れて、マスターに聞いたら家は近いらしいって言うから、俺が連れて来てやったんだ」

嘘…、そんな事あったんだあ。そう言えばどうやって帰ったのか、全く覚えてないわ…


「ここまで連れて来るの、大変だったんだからな。よっぽどその辺に置き去りにしようかと思ったけど、それじゃ気の毒だと思ってさ」

「すみませんでした。あ、お店の払いは…?」

「大丈夫だ。俺が出しておいた」

「いくらですか?」

「要らねえよ」

「そうは行きません。払いますから、いくらですか?」

「要らねえって言ってんだろ? 泊めてもらった上に、ヤラせてもらったわけだし…」
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