さよならを君に贈る
「あるよ」
俚野は俺の睨み付ける目に怯みもせず喋る
「あの子が可哀想だよ
断ったくせに
キスされたらあの子に余計未練が残るだけじゃん」
俚野は目をキッと細める
「だからあっちが欲求してきたって言ったろ?
相手側のことを俺が管理しなきゃいけない義務はねぇだろ。
だいたい…俺は女は嫌いだし、特にお前みたいに必要以上に干渉してくる女は一番嫌い」
俚野は呆気にとられた表情で何も言わない
「じゃーな“マジメちゃん”」
俺は俚野の前から消えようと歩き始めた