さよならを君に贈る






「あるよ」


俚野は俺の睨み付ける目に怯みもせず喋る



「あの子が可哀想だよ

断ったくせに

キスされたらあの子に余計未練が残るだけじゃん」



俚野は目をキッと細める


「だからあっちが欲求してきたって言ったろ?

相手側のことを俺が管理しなきゃいけない義務はねぇだろ。

だいたい…俺は女は嫌いだし、特にお前みたいに必要以上に干渉してくる女は一番嫌い」



俚野は呆気にとられた表情で何も言わない




「じゃーな“マジメちゃん”」



俺は俚野の前から消えようと歩き始めた



< 19 / 26 >

この作品をシェア

pagetop