さよならを君に贈る





グラッ


突然身体が揺れる



なんとか立って後ろを振り返る



俚野はなぜか俺を逃がしまいと俺の制服を鷲掴みにしている





「せ…」



せ…?


「宣戦布告!
あたしもあんたみたいないい加減男は嫌い!
見てて腹が立つ!

あんたには絶対負けないから!」


…はぁ?


「負けない…ってなんだよ…

具体的に言えば?」



「全部!
全部負けない!
じゃあね!」


最後は俺の胸ぐらをつかんで喋った



そして逃げていった




「なんだあいつ…」



俺は呆気にとられ一人ポツリと呟いた


< 20 / 26 >

この作品をシェア

pagetop