雨音
俺はそれをよけた。
「・・紅也?」
まさかよけられると思ってなかったのか驚いた表情をしていた。
「晴れの日会えてんじゃん。美華の気分で会うなんて俺はやってけない。」
そういった俺を見て美華は唇をかみしめた。
「・・俺行くわ。」
そういいチャリを動かした。
「・・あたしだって会いたかったわよばかぁ!!!」
そう叫んでいた。
俺は立ち止まって振り返った。
「人の気持ちも知らないでズバズバ言うな!!
あたしはずっと会いたかった!
ずっと連絡取りたかった!
でもあたし・・・直射日光にあたるとすごいやけどしちゃうの!
だから会えないの!!!」
美華は言い切ったかのようにぜーはーぜーはー息をしだした。
俺は本音を聞けて嬉しくてその場にチャリを投げ捨て
美華に抱きついた。
まさか嘘だともしらずに。