私をさらった強引彼氏。
少し考えた表情を見せた陸人は、
ハッと細い目を少し開いて、
初めて私の方へ振り向いた。
「今風に言うと...ブリっ子」
「そう...かなぁ……」
「皆言ってるじゃん」
「へ?」
自分の口を塞いで、
周りの声に耳をすませる。
「あの子...かわいーけど、ちょっと…」
「なんか同性に好かれないタイプだよね」
「女なんか可愛けりゃいーじゃんっ」
「うわ、あんた最悪。」
えぇぇ―――――――――。