私をさらった強引彼氏。
奈生が驚くのも無理ない。
だって、
彼が教室に入ってから
10秒も経たずに女子が集ったから。
「キレーな目ぇしてるぅ」
「名前なんてゆーの?」
「メルアド教えて~~」
「席どこ~??」
うわ、なんじゃこれ。
太陽の彼に見惚れていた私は、
彼女たちの騒ぎ声で目を覚ました。
「名前は...橘優汰です…。あと、携帯電話は持っていません……。」
しゃべ・・・った。
ってそりゃあ人間だから喋るけども…。
でも彼が喋ると...。
空気がキラキラしてみえるんだ―――