私をさらった強引彼氏。
浮かれ気分の私に
前の席の奈生が振り返って
片方の手で口元を隠しながら
私の耳元で囁いた。
―――――「奈生の隣の人って...真昼の彼氏?」
「おぇ?!」
そんな文字にもならない声をあげて、
奈生の隣をこっそりのぞき見した。
そこにいたのは
―――――陸人。
肯定...んなわけがない。
「違うよー、もうびっくりした~…」
「さっき隣にいたからてっきりぃ…」
あぁ。
クラス表見てる時か…。