私をさらった強引彼氏。





「行ったか…。」

そんな台詞を
陸人がため息交じりに吐いた。



「な、何が?」

陸人は斜め前だから、
ちょっと身を乗り出して聞いてみる。


すると陸人は無言で
奈生が座っていた席を指差した。




「奈生?」


「超絶苦手タイプ。」



なにを言い出すかと思ったら…。

私の高校で初めての友達を…。



「ど...どうして?」


「猫かぶり族だろ。あれ」


「は?」




私は半笑いで陸人を見た。




本人が真面目に言ってんのか、
冗談で言ってんのかさえ分かんない表情。










< 9 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop