私をさらった強引彼氏。
「行ったか…。」
そんな台詞を
陸人がため息交じりに吐いた。
「な、何が?」
陸人は斜め前だから、
ちょっと身を乗り出して聞いてみる。
すると陸人は無言で
奈生が座っていた席を指差した。
「奈生?」
「超絶苦手タイプ。」
なにを言い出すかと思ったら…。
私の高校で初めての友達を…。
「ど...どうして?」
「猫かぶり族だろ。あれ」
「は?」
私は半笑いで陸人を見た。
本人が真面目に言ってんのか、
冗談で言ってんのかさえ分かんない表情。