きみがいる


一瞬だけだったけれど僕は見てしまったんだ。

恐怖に歪む自分の母の顔を。
そして、美咲の母の顔を。


僕の意識は一瞬にして消え去った。

その消え去る瞬間に見えたのは、全力で走っている美咲の後ろ姿だったんだ。

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