きみがいる


君は想いを伝えれない僕を情けないと笑うのだろうか。
こんなにも好きなのに、言えない僕は情けない。
乙女系男子かよってたまに思ってしまう。


「優陽ー、いつ退院するの?」


「そんなの医師に聞かなきゃ分かんねーよ」


そんな会話をしていたら突然部屋のドアが開いた。
そこには僕の担当の医師が居た。


「優陽くん、調子はどうだい?」


「もう最高だね。今すぐ退院させてよ」


「はははっ。それは検査しなきゃ分からない事だな」


そう言って医師は僕の胸に聴診器を当てた。
なんでこんなことしてるかって?
そんなの簡単な事だ。





だって僕は生まれつきの




心臓病患者だから。



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