きみがいる



医師が僕の心臓の音を聴いている。




ドクン――、ドクン――、―――、





僕にも聴こえる自分の音。
僕が生きている証の音。
そして、僕が君と居るっていう証拠の音。



「うん、安定しているよ。」



「まじで?なら早く退院出来る?」



「ちゃんと飯食って薬飲んだら出来るよ。」




そう言って医師は笑みを浮かべてから病室から出て行った。
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