愛し-kanashi-


世間は俺に何を望んでいるのだろう。


この頃から俺はずっとそう思っていた……。



好きな歌も歌えず、自分自身を偽ってみんなの前に立っている自分が腹立たしくて、醜くて、罪悪感に包まれていた。


「 五十嵐、どうするかはお前が決めることだ。お前が決めた事なら俺は何も言わずにお前についていく。」


そう言って島野は病室から出て行った。


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