我が家の妖怪様
「す、すげぇー！」

　叫んだ俺に群真さんと冬真さんが驚いた顔をした。こんな凄い技見たことがない俺は、凄い凄いと連呼した。

「怪我はないかい？　悠斗君」
「はい！　大丈夫です！」

　あれだけの突風と炎の嵐を浴びても、俺の身体は風雅に護られていて傷一つなかった。群真さんも冬真さんも、式神に護られていたから傷一つないようだ。

　会場から皆がわらわらと出て来て、結界を張り直すと口々に誰がやると話している中、結界の入り口に一人の女が立ちはだかった。

「私がやります故、皆さまはお戻り下さい」

　その女を見て俺の動きが止まる。
　その女は以前俺を襲った女。

「泰葉…あの女」
「あの女とは失礼やな」

　泰葉に話そうとしたら、横から帽子を被った男が割って入った。

「あれは水神の守護者や。そして、俺の守護者でもある」

　関西弁を話す男に俺は歯を食いしばる。コイツが俺の命を狙わせさせた、張本人と言うことか。

「啓太！　お前何故ここに！？」

　啓太と一人の爺さんが男のことを呼んだ。啓太と言われた男は、帽子を取ると不適に笑い自己紹介を始めた。

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