恋愛探し
モテモテガール
「菱田さん、今日一緒に帰らない!?」

「それより俺らと遊んでこーよっ!!」


…ふぅぅーッ。



見えないようにため息。
なぜかというと、疲れるから。


卒業式までですか…。


いつもこんな展開。
6、7人の男子。
囲まれてるのはあたし、菱田亜未(ひしだえみ)。

市立緑坂中学3年(卒業したばっか)、顔よし、スタイルよし。あ、自己紹介ね。

まぁ、そんなわけで、あたしはモテているんだ。



「えーっ?最後だし~、亜未、みんなと一緒に帰りたいなっ!」


自分でも気持ち悪いと思う、甘ったる~い声を出す。
そうしたら、



「「じゃあ、みんなであそんでこっか!!」」


ね。単純。
男ってこうゆう奴らだ。
だって、ほら。"最後"っていったのに、何に気づいた様子もない。


ホンット馬鹿。


…あたしのことだって、見た目だけなんだろーし…。



******


あれから一時間くらいたった。

あたしはまだ、あの男子たちと一緒にいる。


いつもならテキトーにごまかして帰るんだけど、
だって今日はほら……最後だし?



「あ、その人形可愛いっ♪」



ゲーセンのクレーン。
可愛い子犬の人形があった。


「俺がとるよっ!」
「いや、俺が!」

男の子たちは、順番に挑戦してくれた。

結果、とれたのは4番目の男の子。

「ありがとー♪嬉しい!」

「いいんだよっ菱田さんのためなら!」

わたしが喜ぶ(フリをする)と、男の子達も喜ぶ。

普通に、超つまんない。
…人形は、可愛いからもらっとくけど。

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