<…ひ・み・つ…>
俺は、羽田さんに全てのいきさつを話していた。


何故こんな話をしてるんだろう


誰にも話したくない話のはずなのに


何だか羽田さんにはベラベラと喋ってしまう。





父親以上の存在かしたお隣さんになっている




本気で俺を心配してくれる近所の人なんているのだろうか?



羽田さん以外に


いるわけがない…


名前も、何をしている人かすら知らないのに


「もう、やり直しは聞かないのか?」


「出来るものならやり直したいけど もう、七海に合わす顔がないような事をしてしまったんです。」



「だが、人間にはやり直す事が出来る。反省して、謝って、人を許す事もできる生き物じゃないか?そうしてもダメなときはキッパリあきらめりゃいい!できることもしないで、逃げるのは卑怯な人間がする事だぞ」


「 俺は逃げたんです。何もしないまま」


「わしなぁーーー。ヤクザしてるんや」


ハッとした

言葉がでなかった



「隠してたわけじゃないが…他人様に胸はって言える仕事じゃないが…この仕事を始めてから一度たりとも、逃げたことはない!いつでも命賭けてやってきた。それだけがわしの誇りや、」



いい顔していた

立派な男の顔してた


一般の俺なんかより何十倍も立派な人間だと思った
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