僕は君のもの
いつものように社会人のバスケに行った日。
たいてい私よりはやく来ている佐野先輩が今日は遅かった。
休みなのかな、と残念に思っていると、チームの人の「佐野!遅いぞ」という声が聞こえた。
いつものように佐野先輩のところに行こうと思ったら、隣に綺麗な女の人がいた。
「佐野!もしかして例の彼女か?」
「そうだよ。」
「初めまして。翔の彼女の舞です。」
「超、可愛い。お前やるなぁ」
「うるさい!ほら、練習練習」
照れている佐野先輩を見たら、胸がすごく痛んだ。
彼女もバスケをしているらしく、すごくうまかった。
優しくて綺麗な彼女。
私にも優しく教えてくれて・・・そんな彼女を嫌いになんてなれるはずなかった。