僕は君のもの
「ぁれー?桐谷クン。んー…ぁたし寝てた?」
柏木は眠いのか、まだボーっとしている。
それに寝起きの柏木はふにゃっとしてて…可愛い。
「ん…」
ヤバい。理性が飛びそうになる。
「柏木、起きてる?」
「んー…、おきてましゅよ。ふふふ…」
ダメだ。可愛すぎる。
柏木はそれでも目が覚めず、ふにゃふにゃのままだ。
どうしようか迷っていると、コテッと僕の肩に頭を預けてきた。
「か、柏木!?」
ダメだ。起きない。
はぁ!!しょうがない。
寝かしとこうか。
僕はそっとしておくことにした。それにこの体勢はかなり嬉しい。
頭をまた撫でると、柏木は気持ち良さそうに、顔が緩んだ。
そしてつぶやいた…
「翔…」
って。
その声がすごく悲しく聞こえて…
僕もなんとも言えない気持ちになった。