僕は君のもの

「んーいい天気。」


そうゆうと柏木は背伸びをした。


「私ね、空って大好きなの。雲ひとつない青空ってキレイじゃない?」


「あぁ。」


「休みの日に自分ちの庭でボーっと空を見てるとね、元気になる気がするの。」

そういった柏木の顔は、少し寂しそうな気がした。


「柏木らしいな」


「そう?あ、お弁当お弁当。」


僕たちは一番日向ぼっこできる、いい場所に腰をおろした。

そして2人でお弁当を広げた。


「うわ、すげぇ。」


これは気を遣ったわけじゃなく、ホントに凄かった。彩りもキレイでかなりうまそうだ。


「今日は初めてだったから、ちょっと気合い入れたの。いつもこんなんじゃないけどね。」


「でもすげぇよ。いただきます。」


「私も、いただきます。」

「まじ、うまっ。この卵焼きとか最高。俺、甘いのが好きなんだよね。」


「私も!!好きな料理だから一番上手に作りたくて、いっぱい練習したんだ。」


そう言って柏木は、嬉しそうに話してる。それを見てるだけで僕の心は満たされた。

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