僕は君のもの
家に帰ると、部屋から一歩も出ずに、ただひたすら泣いた。両親は遅くまで仕事があり、家にいないことはしょっちゅうだったから、いつもは少し寂しく感じるこの時間帯も、今はありがたかった。
あまり人前で涙を見せない私は、しっかりしてる、強い子だ。と両親に思われているため、泣いている理由を聞かれても、うまく説明することができない。人にうまく甘えられないのだ。
「もう、最悪。」
無意識にそうつぶやいていた。
よく夢で見ていたんだ。二人が仲良く一緒に居るとこ。まさか現実になるなんて、思わなかった。
私は、そのまま眠りについた。