僕は君のもの
香織~side~
目が覚めて、鏡を見たら、最悪だった。目はありえないくらいはれていて、充血している。よし、今日は眼鏡をかけて、ごまかそう。
本当は学校になんて行きたくなかったが、文化祭も近い。休めないのは分かっていた。
そういえば、桐谷クンのお弁当作らなくちゃ。
まだ寝ている両親を起こさないように、静かに作りはじめた。いつものように、朝ごはんの作り、自分は食べないまま、家を出た。
その日はずっと窓の外を見て過ごした。体育の授業も具合が悪いといって、休んだ。
いつものように、勉強をするために、教室を出ようとしたら、隣のクラスの大石さんに呼び止められた。
確か、桐谷クンのことが好きって噂があるな。
「柏木さん。ちょっといいかな?」
なんだろうと思い、何も疑うこともなく、彼女に付いていった。