摩訶不思議料理
また或る日には公園に行くと、彼が居なかった。仕方が無いので帰ろうと思った時に突然後ろから、
『プリンセス!お待たせしました。
チョットこちらに来て頂きたいのですが!』
と言って、公園のベンチに招いた。
そこには韓国のお好み焼き“チジミ”がパックに入っていた。
『これはね、韓国のお好み焼きのチジミって言うんだよ!』
『アッ、これ知ってる。
この間TVで見たのよ。
一度食べてみたかったんだ!』
『これは、簡単に出来るから今度家で作ってみたらいいよ!
小麦粉に、卵と山芋を摩り下ろしたものを入れて、韮を刻んで入れ、後はプルコチュって言って、ようは唐辛子の青い奴を小さく刻んで入れるんだ。
後は、ホットプレートで焼けば出来上がり!
それを、ヤンギムジャンという醤油におろしにんにくや刻みネギ、ごま油に唐辛子粉、これらを混ぜ合わした物で、これを付けて食べると一段と美味しくなるよ!
辛いようなら、最初に小麦粉の中に少し塩コショウで味を付けておけば、そのまま食べても美味しいからね!』
そのパックを手渡した。
そして、
『今日は、これから用事が有るから帰るね!』
と言って、彼女を見送った。