伝えたくて…
(拓真 目線)

「どうしたんや?」

「アタシ…アタシもうヤダ!亜依斗にあそこまで言われると思わなかった!」

亜依斗か…

「なぁ、もう一度だけ、亜依斗の話、聞いてやれって。」

「もう…ダメに決まってるよ…!」



「あのな…聞けって。実はな…


亜依斗も…お前のこと、好きやねんで?」


亜依斗には
黙っておけと言われたけどさ…


もう これ以上

コイツを泣かせたくない。


昨日 ようやく分かった。

どうして、ここまで
俺が亜依夏にこだわるのか。



「拓真のこと…まだ好きなのに!」

そう言って走り去った
俺の運命の人。
俺はとにかくサイテーで、



最後まで、本当の気持ちを
伝えることが
出来なかった。

「俺も好きだ」
そう言ってやりたかった。
でも…
結局、言えなくて。


「なぁ、亜依夏。今、お前が本当の気持ちを言わないと、絶対に後悔する。」

「でも…」

「大丈夫やってみんな、お前の味方や。」



こんな風にしか、
俺の運命の人に
償う事が出来ない。
誰かのために、
全力を尽くすことを…



アナタが教えてくれたから。
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