人魚の初恋
〜美亜〜


人間になりたい……



もっと優斗のそばにいたい…





もっと優斗のことが知りたい…



「おや、美亜じゃないかい」


「まや…」


まやは、魔女…
どんなものでも作れる
不思議な魔女。


「どうしたんだい?」


「まや…あたし人間になりたいの…」


「人間……美亜は
人間になってどうする…城の姫だろ?」


あたしは、海の世界のみんなを捨てでも人間になりたい…


「姫なんて、あたしにはそんな自覚ない。
だから、人間になる
優斗の傍にいたい…。」


「私は、構わない。
美亜がそれでいいのなら
何も言わない。だけど二度と人魚に戻れないことを覚悟をするんだ。
では、この薬を…」


「これを飲めば…あたしは、人間になれるのね…?」


まやは、ゆっくりと頷いた


「ありがとう…まや…
今までありがとね……
みんなにも、言っといて…
さよなら……………」



あたしは、まやから渡された人間になれる薬を飲んだ。



何の迷いもなかった…




後悔もしない…………




自分がそれを望んだのだから





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