honey blood
甘い血
【蜜】
父と母が離婚した。
まぁ前から仲はいい方ではなかったし、ケンカどころか家庭内別居をしてたくらいだから必然的にそうなったんだと思う。
両手に荷物を抱え、やってきた新天地で一から頑張ろうなんて思った矢先、気分は最悪。
駅を出てから早速ナンパに合い、シカトし続けたのにしつこかったから…。
そいつの顔面めがけて思い切りバッグをスイングしてやった。
そしたらなぜかそいつがキレて、胸ぐら掴まれてる状態…。
ふんわりとなま暖かくて優しい風が通りすぎ、気持ちいいはずなのに…。
「ナメてんのか、テメェ…」
「お前が鬱陶しいんだろ」
「あぁ!?もういっぺん言ってみろよコラ…」
どうしてか、さらに怒らせたらしい。
器の小さい男だね。
女に殴られたらそれはそれで男の甲斐性ってもんでしょうが。
「離してよ」
「泣かすぞ」
「……うぁぁぁ~ん!!助けてお巡りさぁ~ん!!」
「なっ!?オイっ!!」
泣かしたいなら泣かされてやる。
父と母が離婚した。
まぁ前から仲はいい方ではなかったし、ケンカどころか家庭内別居をしてたくらいだから必然的にそうなったんだと思う。
両手に荷物を抱え、やってきた新天地で一から頑張ろうなんて思った矢先、気分は最悪。
駅を出てから早速ナンパに合い、シカトし続けたのにしつこかったから…。
そいつの顔面めがけて思い切りバッグをスイングしてやった。
そしたらなぜかそいつがキレて、胸ぐら掴まれてる状態…。
ふんわりとなま暖かくて優しい風が通りすぎ、気持ちいいはずなのに…。
「ナメてんのか、テメェ…」
「お前が鬱陶しいんだろ」
「あぁ!?もういっぺん言ってみろよコラ…」
どうしてか、さらに怒らせたらしい。
器の小さい男だね。
女に殴られたらそれはそれで男の甲斐性ってもんでしょうが。
「離してよ」
「泣かすぞ」
「……うぁぁぁ~ん!!助けてお巡りさぁ~ん!!」
「なっ!?オイっ!!」
泣かしたいなら泣かされてやる。