honey blood
まぁあのふたりなら誰も適わないと思うけど。



紫が双子の部屋から持ってきたキッズ雑誌には、表紙を飾る双子の姿。



リアル天使だよ~…。



プロフには好きな人、尊敬する人、気になる人の欄全部に『兄さま』と書いてあって、本当にブラコン姉妹。



「お兄ちゃん好かれてんね~」

「まぁな」

「鬱陶しくなったりしないの?」

「アイツら聞き分けいいから。頭もいいし」

「妹自慢?」

「自慢の妹たち」



ここまで言い切られるとからかいようもないな…。



あたしも今、双子に懐かれてるから紫の気持ちはわかるけどね。



「今日あたり外行くか」

「行けば?」

「デートすっかって言ってんだよ」

「で、デート…」

「どっか行きたいとこねぇのか?」



紫がデートに誘うなんて…。



雪でも降る?



「最近人気の映画やってますよ」

「金田さん…」

「ロングランで上映してて、見てきました。おもしろかったんでよかったら行ってみたらどうです?」



救世主金田っ!!



< 100 / 506 >

この作品をシェア

pagetop