honey blood
最近の妹達は俺の部屋に入るなと言われてるため、出てったらもう来ない。



母さんいわく、教育上悪いかららしいけど…。



「そんな雰囲気になるわけねぇだろ…」

「ガルルルル…」



狂犬が威嚇してるっての…。



まぁ俺も手を出す気はないからいいんだけど。



「疲れたから寝る」

「へっ!?」

「不満か?なんかしてほしいわけ?」

「そ、そんなんじゃねぇし!!あたしも寝る!!」



電気を消して布団に入ったらすぐに睡魔が襲ってきた。



眠くて眠くて…。



「ね…ねぇ紫、起きてる?」

「今寝そうだったのに…。本気でシバき倒してぇ…」

「ご、ごめん…」

「なんだよ…」

「あそこに…なんかいない?」

「あ?」



蜜が指さした先には月明かりに照らされて障子に映る影。



自分で引いた線を無視してズリズリすり寄ってきた蜜は完璧に俺の布団に入った。



「幽霊系無理…」

「誰かいるんじゃねぇの…」

「誰がいんの!!怖いから見て来てよ…」



すっかり女の子になっちまった…。



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