honey blood
マジねぇよ…。



それは勘弁しろよ…。



「あれ?紫様から甘い匂いがします~」

「ガキは帰って寝ろ。こんな夜中に歩き回ってんじゃねぇよ」

「塾帰りですもん。パパにも許可は貰ってきましたよ?」

「テメェのパパは頭イカレてんのか?」



ニコニコして、急に抱きつかれて…。



父さんに遅らせようと決めた時、部屋からガタッと物音がした。



「誰か…いるんですか?」

「いたらなんだよ」

「女なら滅します!!」

「お前にはムリ」

「女ですか!?浮気くらい許しますけど…やっぱり紫様の和服姿、志乃のハートを鷲掴みですぅ~!!」



オイオイオイ…、急に話しがぶっ飛びすぎだろうが…。



鬱陶しいことこの上なし。



「父さんに送ってもらって帰れ」

「イヤです!!紫様のそばにいたいんです…」

「悪いけど彼女が泊まってんだ。邪魔すんならお前、消すよ?」



ここまで言えば引くだろうと思った。



俺の読みが甘かったのは、ガキだと油断したがため。



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