honey blood
しかも大事なとこ…。



布団の横に転がった紫は若干涙目。



「ご、ごめんね?つい…」

「喋れ…ねぇ…」



本当に痛そうに悶えてます。



まぁあたしを襲おうとするから仕方ないよね。



こんな初めてなんて絶対イヤだし。



「手加減しろよマジで…」

「ヴァンパイアは強いんじゃなかったの?」

「限度ってもんがあんだろ…」

「あたし寝るから部屋から出てって」

「治ったら覚えとけ…」



食べかけのアイスを持って部屋から出て行った紫を少し気の毒に思いながら目を閉じた。



アイツの体は本当に不思議だ。



それより今は寝よ…。



目が覚めた時には点滴も外れてて、体が軽かった。



薄暗い部屋から光が漏れる方へ行き、居間を目指した。



途中、双子達がチラッと襖から覗いてる。



「ミーちゃん、お熱大丈夫?」

「もう遊べる?」



ニコッと笑って頷くと、パァッと花が咲いたような笑顔を返してくれた。



カワイイ…。



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