honey blood
二葉が言うには、蜜は単純だから食べたヨーグルト2つ買って返せば許すと思うって…。



俺に下手に出ろって言ってんのか…。



「んなことできっかよ」

「素直にならないからケンカばっかりなんじゃないの?」

「アイツが素直になりゃいいんだ」

「旅行までには仲直りしてね?あたしと雪丸君みたいにラブラブがいちばんなのにね~」



やってられん。



もう帰る。



二葉がいなきゃ泊まったのに…。



雪丸んちの帰り道、夜道を歩くひとりの女を発見。



こうやって背後から襲うのは趣味じゃねぇけど…。



俺も限界なんでね。



「キャッ!!」

「声出すなよ?」



後ろから口を抑えるとコクコク頷いたのでがぶりといただいた。



声にもならない痛みなのか、恐怖で声が出ないのか。



静かになったのでしばらく飲み続けたものの…不味い。



全く甘くねぇ…。



もういらん。



記憶を消したら何もなかったかのような顔で歩き出した。



満たされねぇ…。



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