honey blood
帰りに寄ったコンビニでヨーグルトの前に立ち、どうしようか迷う。



俺がアイツに屈しなきゃいけないのか?



そんなことすりゃ俺のプライドは?



やっぱり蜜に頭を下げて許しを乞うなんてまっぴらごめんだ。



向きを変え、チョコとアイスを買って家に帰った。



「ヨーグルト買って来たの?」

「誰が買うかよ」

「信じらんない。クソ。ハゲ。何様だよ」

「うるせぇからさっさと寝ろ」

「寝込み襲ったらぶっ殺す!!」



そう言って布団に潜り込んだ蜜をシカトして、パソコンの前に座り動画を見ながらアイスを食った。



渇く、体が…。



チョコを食っても満たされない体をどうしたらいいのかわからず、気を紛らわす為に歯磨きをしてそのまま寝た。



次の日、人が動く気配で目覚めたのに、体が動かない…。



あれ?



おかしいな…。



「なに見てんだよ」

「目は開いてんのか…」

「なに言ってんの?」

「体が動かねぇ…」

「…………は?」



どうなってんだ?



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