honey blood
寝れたらなんだっていいや…。



本を読み出した紫の膝に寝転がると、頭を撫でられた。



最近、紫の表情が柔らかい…。



どんな心境の変化があったんでしょうね…。



窓から入る夜風が気持ちよくて、そのまま目を閉じた。



別々に寝ても、大抵朝には紫の布団にいるあたし。



紫いわく、あたしがすり寄って行くらしいけどきっと紫に引きずり込まれてんだと思う。



目が覚めたらやっぱり紫の布団で抱きしめられてた。



起きて準備しなきゃ…。



「紫、朝だから起きろ」

「逃げんな…」

「逃げてねぇよ」

「喉…渇いた…」



そう言ってムクッと起きあがった紫はスタスタ歩いて部屋から出て行きました。



着替えよ…。



紫が来る前にササッと着替えを済ませ、顔を洗いに洗面所へ。



「ミーちゃん、朝から卵肌ね…」

「若いから」

「ソレ、禁句なんだけど」

「母上、めっちゃ美人じゃん。おっぱい大きいし」

「ミーちゃんは男の子みたいだもんね~」



紫のママとはあの日、紫が死にかけた日を境に仲良くなった。



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