honey blood
怪我の巧妙ってヤツなのかな?



あたしがケガしたわけじゃないけど。



お互い毒づいてスッキリする仲。



父上はソレを見て『嫁姑戦争』って言ってたけど。



本音を言える他人だから、あたしにはありがたい存在。



「今日旅行行くんでしょ?」

「そう、寂しい?」

「食費浮くからちょうどいい」

「そんなに食ってません」

「食ってるわよ。遠慮ナシに異常なくらい」



母上と話してると気分がスッキリする。



紫はよく思ってないみたいだけど。



顔を洗って歯磨きをしてから部屋に戻り、お互い出かける準備をした。



「朝ご飯…」

「食ってる時間ねぇよ」

「ヤダ。食わなきゃ死ぬ」

「雪丸と二葉待たせんのかよ。良心が痛まねぇの?」

「う"ぅぅぅ~…」



朝ご飯を諦め、外に待ってる車に乗り込んだ。



父上の専属運転手さんが送り迎えしてくれるんだって。



だから楽ちん。



おなか空いた…。



「腹、限界…」

「コンビニ寄ってやるから…」



わぁい!!



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