honey blood
渋々着替えを取りに向かった紫の部屋の前で、話を聞いてしまった。



所々しか聞こえなくて、なに言ってるのかわからない。



『雪丸』『血』『死ぬ』



の単語が聞こえて、ゾクッと鳥肌が立った。



やっぱりただ事じゃないんだろう…。



わざとらしく足音を立てて歩き、部屋をノックした。



「着替え取りに来た」

「ん、どっか行くのか?」

「双子とおでかけ」

「そ」



雪丸君が正座してて、父上が窓辺に座ってた。



気になるけど首は突っ込まないのが専決。



着替えを取ってお風呂場で着替えた。



あたしには関係のないことだよね。



双子と一緒に街を歩き、服を見て回った。



付き合ってくれたお礼にって双子達がアイスを奢ってくれたけど、小学生から奢られる気分の悪さったら…。



よって、お揃いの安物指輪を買ってやった。



「「ありがと~!!」」



お前ら超カワイイな~!!



妹にしたい…。



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