honey blood
走って追いかけた蜜を玄関前で捕まえた。



「浮気じゃねぇ!!」

「だって!!雪丸君に勝てる気しない!!」

「お前信じてんのか!?俺が雪丸となんかあるわけねぇだろ!!」

「紫に噛みついてたじゃん!!ってか…血が…出てる…」

「あぁ、噛まれたままだった」



ついでになんか気持ち悪くなってきたような…。



やべぇ…血が足りねぇかも…。



「とにかく…俺は雪丸となにもねぇから」

「わかったからその流れてる血をどうにかしなよ!!」



どうにかしようにも…自分で首は舐められねぇじゃん。



手で抑えても、深く噛まれたからか、止まる気配がない。



「双子呼んでこい…」

「双子!?」

「双子でいいから…」



雪丸殺す前に俺が死ぬって。



蜜が慌てて連れてきた双子はボケッと俺を見てる。



「治せるよな?」

「「うん…」」

「どっちでもいいから治せ」

「ナナがやる」



俺にはない双子の力。



双子は舐めなくたって傷を治せる。



内面的なものはムリでも、こういう外傷なら簡単なこと。



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