honey blood
手をかざすと痛みも引き、血も止まった。



「ありがとな」

「ううん、兄さま…もったいない…」

「ナナ…?」

「ソレ…ナナにちょうだい?」



大量の血はまずかったか…。



覚醒しちゃったかも。



「ナナ、ダメだ」

「どうして?」

「限度知らねぇと殺しちゃうからだ」

「じゃあいい。ララのでいい」

「ナナ!!」



もうダメだな。



あとは父さんに任せよう…。



暴れるナナを父さんの部屋に連れて行き、わけを話した。



「限界なんだろ…。お前みたいになんなきゃいいだけだし。こいつら物わかりいいからな」

「じゃあ俺は着替える。ララまで覚醒しそうだ」

「そうだな。その匂い、俺もどうにかなりそうだ」



勘弁してくれよ。



雪丸に噛みつかれて鳥肌もんだったんだから…。



女に噛まれるならまだしも…。



「蜜、部屋に…」

「コレ!!どうにかして!!」

「ララ!!なにやってんだお前!!」



ララが蜜を襲ってた。



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