honey blood
俺がやったピアスのおかげでララは蜜に噛みつけない。



よかった…。



父さんが双子を部屋に連れて行き、俺は蜜を部屋に連れてきた。



「悪かったな」

「だ、大丈夫…」

「アイツらまだ薬で抑えてんだけど…」

「うん…」



蜜の体が震えてる。



怖かったか…。



「あれが本来の俺たちの姿」

「そう…なんだ…」

「血に貪欲だし、我を失う時もある。怖いと思うか?」

「紫は…本能だけじゃないでしょ?」

「今はな」

「あぁ~…ダメ…。ビックリ…した…」



雪丸がまだ眠る部屋で着替えて、しゃがみ込んでる蜜を抱き上げた。



どこの部屋に行こうか…。



迷った末、蜜を前に泊めた部屋に入った。



「別れるなら今だ」

「えっ?」

「お前と俺じゃ寿命も違うし世界も違う。理解できねぇことばっかりだろ?」

「そうだけど…」

「記憶消して、他の土地で暮らすのがいちばんいいかもしんねぇな」

「なんで…そんなこと言うんだよ…」



また泣き出した…。



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