honey blood
次の日、久しぶりに登校して朝から蜜を発見。



「桐原、もしかして雪丸に…」

「悪い、その話はあとで」

「わかった…」



雪丸の力が急激に上がったもんだから、周りにはもうバレてる。



きっと俺に従いたいと言うヤツはたくさん出て来るだろう。



だけど今はそれどころじゃなく、昨日の母さんからの仕打ち、蜜のせいだから。



「おはよ~、紫君」

「よぉ二葉。コイツ借りてくぜ」

「どうぞ~」



蜜を担ぎ上げ、向かう先はいつもの図書室。



今日は暴れないらしい。



ドサッとソファーにおろすと、ひきつり笑顔。



「き、昨日ぶりだな、紫」

「そうだな、大変だったんだよ。お前が余計な一言ぶちまけて帰ったせいで」

「でも従ったんでしょ?このマザコンが」

「黙らすぞコラ…」

「小さい男だね~、そんなもんで怒っちゃってさ」



誰が仕掛けたケンカだと思ってんだよ。



蜜は俺に振り回されたって言ってたけど、俺だって十分振り回されてる。



< 175 / 506 >

この作品をシェア

pagetop