honey blood
愛の言葉でもご所望か?



「お前がいなくなったら死ぬ…って言えばいい?」

「本気で聞いてんの!!あたしがそばにいなくなったら…紫は誰の血を飲むの?」

「どっか行く気なのか?実家に…戻るとか…?」

「そうなったら…紫はどうするのかなって…」



転校してきたばっかりじゃん。



そんなすぐいなくなるって言われたって…。



俺が許さねぇから。



「お前の血じゃなくとも生きれる」

「そ、そっか…」

「でも、俺は離す気はねぇ。テメェの事情なんか知るかよ」

「ははっ…、紫らしい…」



どんな手を使っても、蜜が離れたくないと言ったら俺は誰からでも奪いに行く。



それが親だとしても。



俺は、蜜を手放す気はない。



「とにかく2、3日で帰るから…」

「いつ行くんだ?」

「来週の週末…かな…」

「そ。ならまだ先だな」



珍しく、蜜が俺に抱きついてる。



座る俺の中にコンパクトに収まって、いつもじゃあり得ない感じ…。



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