honey blood
コイツ、余計なことしねぇよな…。



「今、アイツをヴァンパイアにする気なんてねぇから」

「では結婚するお相手はこちらで決めますので」

「俺の意志はねぇのかよ」

「あるわけないじゃないですか。この日本のトップに立つ子を産んでいただくんですから」

「いつまで決断すりゃあいい?」

「タイムリミットは次の誕生日とでも言っておきましょうかね」



あと1年もねぇのかよ…。



アイツは人間でいる方が幸せだろ?



これは蜜に話すべきか…。



俺はどうしたらいいのか…。



「めんどくせぇ…」

「紫様が考えてるより、大変なことですよ」

「そうみてぇだな…」

「気が変わるかもしれませんのでこちらで数名用意いたしますね」



なんだよその選び放題な感じ…。



やっぱり人間の世界とは違う感覚…。



「紫~、プリンもらって来た!!」

「食うからよこせ」

「は?コレ、全部あたしのだし。食いたいなら自分で行けよ」



こんなヤツが究極にカワイく感じちゃうコレ、恋なんだろうな…。



悩みは尽きねぇ…。



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