honey blood
首から飲めばたくさん出る。



相手のことを考えて程良くにしとくのが基本。



飲み過ぎたら相手は死ぬし、度を超せば貧血で倒れられることもある。



だから今日はこのくらい…。



「な、なにっ…するのよっ!!」

「苦しかった?ごちそうさま…」

「あっ…なにっを……」



記憶を消すのは簡単だ。



噛み痕をバレないように治してから記憶を消した。



「はい、ゴミ」

「ありがとうございます。私はそろそろ上がりますのでお嬢様たち、よろしくおねがいしますね」

「あぁ、ご苦労様」



金田さんの血を飲んでも物足りなさが残った…。



やっぱり朝に舐めた蜜の味が忘れられない…。



あんな口の悪いバカじゃなければ本当に惚れていたんじゃないかと焦るくらいに…。



「クソ…、物足りねぇ…」



その日は頭があまり働かないような気がして。



この先、どうしたらいいのかわからないまま、妹たちに挟まれて目を閉じた。



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