honey blood
そんなこと考えもしなかった…。



あたしも紫や雪丸君、双子達みたいになるってこと?



「ヴァンパイアになるには…どうすればいいの?」

「純血の血を飲む」

「そう…」

「今返事なんかする必要はねぇよ。ゆっくり考えりゃあいい」

「うん…」

「で、俺は今から親父から蜜を奪いに行くけど、なんか問題あるか?」

「ない!!」



今は何も考えないで紫のそばにいたい。



あたしがこの先どうするかなんて、この問題をどうにかしてから。



だから今は余計なことは考えないで紫に従おうと思う。



ホテルを出て、向かった家にはあたしを待ってるふたりがいた。



心配なんかされてない。



あたしの居場所はやっぱりここじゃないから。



「そちらの方は…」

「桐原 紫と言います」

「蜜の…」

「現在お付き合いをさせていただいてます。そこで、本日は彼女をいただきに参りましたが、よろしいですよね?」



口を開けて呆気にとられてるお父さん。



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