honey blood
名前だけ置いてもらえりゃ十分だ。



「学費とかどうしよう…」

「俺が面倒見るって言っただろうが」

「へっ!?マジだったの!?」

「そりゃあ学費ぐらい払える力はあるって。じゃなきゃあんなデカいこと言うかよ」

「甘えすぎててヤダ…」

「なら稼ぐか?一晩5万で買ってやるけど?」

「エロ紫っ!!」

「冗談だよ…。赤くなってんじゃねぇよ…」



蜜ひとりならなんとかできる。



俺だってそれなりに稼いでんだよ。



たまにしかやらないけど…。



「うちに来るか?」

「でも吹雪ってヤツがいい顔しないから…」

「その問題があったか…。そのまま寮にいりゃあいい。全部俺に任せとけ」



せめて今だけは、蜜を全力で守ってやりたいから。



いつ下されるかわからない蜜の決断の日まで、俺はお前を大事にする。



別れた場合は記憶から俺を消すつもりだけど、記憶があるうちはいい思い出であってほしい。



だから何の心配もしなくていいんだ。



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