honey blood
できるだけ裕福で蜜をちゃんと受け入れてくれる場所…。



それを探すため、次の日は泣き疲れて眠った蜜を朝から起こして家に帰った。



玄関先で座り込んでる吹雪は怒り浸透の様子。



「勝手に出て行かれて朝帰りですか?あなたは何を考えているんです!!」

「説教なら後で聞く。まず父さんとこ行くから」



やってきた父さんの部屋で、蜜の事情を話した。



父さんは何も言わずにそれを聞き、携帯で誰かに連絡をし始めた。



「もしもし?お前さ、娘欲しかったじゃん?人間の子、引き取んない?」



誰に電話してるかと思えば学校の理事長だった。



担任、マリの旦那。



まだ子供もいない家庭で、かなり裕福…。



「とにかく紫、会ってこいよ」

「今から?」

「アイツなら大丈夫だろ」



蜜は全くわからないと言った顔をしてて、不安な様子。



あの人なら問題はないだろう。



「吹雪、車出して」

「他にやらなきゃいけないことはあるでしょう…」



逃げたら文句言うくせに。



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