honey blood
戻ってきた蜜の暮らす寮は蜜しかいないし、取り壊してもいいくらい古い。



だから蜜がここから出たら学校側も経費削減なんじゃねぇかな…。



「俺、帰るけど大丈夫か?」

「うん、なんか…ホントなんて言ったらいいか…」

「お前らしくねぇな~!!いつまでも弱ってんじゃねぇよ!!」

「いったぁ~…。バカ力で叩くな!!バカになったらどうすんだよ!!」

「元からバカだろ」

「うっさい!!じゃあね!!」



そう言った蜜は俺を引き寄せて頬にチュッと…。



何それ…。



なんかかなぁ~りヤバいんだけど、俺の頭…。



呆然としてたら蜜はすでに寮の中に入ってて、吹雪がドアを開けた。



「紫様、帰りますよ」

「あぁ…」

「お顔、真っ赤です。その顔、見てて恥ずかしいです」

「なっ!?赤くねぇから!!うるせぇから!!早く帰るぞ!!」

「帰ったら説教の時間ですからね」



蜜が会いたいなんて言ったから吹雪の目を盗んで逃げた。



その説教が今から始まるらしい…。



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