honey blood
あたしのためにと用意してくれた部屋は、和風な造りの中にあるフローリングの部屋。



女の子だからと言って襖じゃなくドアに鍵までつけてくれた。



龍太さんは優しくて大好きになりそう。



家具も揃えてくれて、シンプルで明るい部屋…。



念願のベッドまである!!



お世話になった寮のおばさんはこれから学食で働くみたいで、あの寮は取り壊されることになった。



名前の変更は面倒なので学校では旧姓を名乗り、戸籍上は柊になった。



ヴァンパイアって尊敬しちゃうくらいなんでも操作するんだもん。



あたし、お父さんの許可なく勝手に養子になったよ。



「気に入った?」

「うん!!先生、今日からお世話になるね!!」

「うちは紫んちみたいに人間の家政婦はいないから。みんなヴァンパイア。あんた、今日からお嬢様扱いだよ」

「マジで?ガラじゃないんだけど…」

「それと、先生じゃなくてマリさんでいいから」

「わかった!!」



あたしの新しい人生が始まります。



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