honey blood
とにかく紫の父上がいい人だとごり押しの龍太さんだから、新生活に不安なんて全く感じてない。



迷惑にならないようにしなきゃ。



「紫様、そろそろ…」

「もうそんな時間かよ…。蜜、俺が帰っても暴れたりすんなよ~」



するわけないじゃん!!



ついさっき迷惑にならないようにって思ったのに!!



「なんか用事?」

「まぁな。じゃ、学校で」

「早く帰れ~」

「カワイくねぇな…」



正直、紫のことを知らなくて不安になる。



ぜんぜんわからないヴァンパイアの世界…。



あたしと紫が釣り合ってないんだということを感じさせられる瞬間が多々あるから…。



特にこの吹雪ってヤツ!!



毎回睨まれてるよ!!



やっぱり一緒にいちゃいけないのかな…。



あたしが紫の横にいるのは間違いかな…。



「紫様がいいと言うなら、私はいいと思うよ?」

「龍太さん?あたし声に出しました?」

「わかっちゃうんだよ、思ってること。それが私の特性でね?」

「超気マズっ!!」

「隠し事はなしってことで。今日はパーティでもしようか」



思ってることがバレてしまう家…。



< 221 / 506 >

この作品をシェア

pagetop