honey blood
目を覚ますと知らない部屋にいた。



頭がボヤ~っとする…。



ここはどこ?



辺りを見渡すと、目に入ったのは白一色の家具。



起き上がり、違和感に気づいた。



「何コレ…」



足首に鎖が繋がってる…。



鎖の先はベッドの支柱に繋がってて、はずれそうにない。



もしかして誘拐されたとか?



紫がヤバいとかなんとか言われて車に乗ったら…。



『バーカ』



こりゃ、誘拐だな。



柊家が金持ちだから?



身代金とか要求されちゃうの?



初っぱなから迷惑かけてんじゃん…。



ポケットにあったはずの携帯がなくなってて、あたしにはどうすることもできないみたい。



最終的に殺されるのかな…。



そう思った瞬間、ドアが開いて人が入ってきた。



さっき見たヤツだ…。



「なんのためにこんなことすんの…」

「まず自己紹介からしようか」

「しない…」

「そ?じゃ、僕からね。桐原 天音(アマネ)、紫の従兄弟に当たるかな?」



紫の従兄弟…。



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